修了生
2021年度卒業 福水和花那
私は入学前は九州に住んでおり、兵庫県立大学大学院への進学を機に初めて兵庫県での生活をスタートさせました。慣れない土地、大学院生としての生活に、楽しみや期待、不安、緊張など様々な気持ちを抱えつつ4月を迎えたことを覚えています。そんな私を、精神看護学教室の先生方はとても暖かく迎えてくださいました。COVID-19の影響で状況が揺れ動く中、オンラインで画面越しでしか先生方や学生のお顔が見れず、孤独を感じた時期もありました。そんな中でも「大丈夫?」と気にかけてくださる配慮がとても嬉しかったです。1回生としての1年間は、これまでの人生で一番自分と向き合う時間でした。臨床や実習などでの経験について解釈、意味づけし言葉にしていく過程は簡単なものではありませんが、悩む私に根気よく問いかけてくださった先生方がいてくださったからこそ、楽しみながら学ぶことができています。
2020年度卒業 福本倫子
~大学院で過ごした2年間を振り返って~
わたしが修士課程に入学したのは44歳で、それまでの臨床経験の中で解決できなかった問題や、精神科領域での自分の実践への疑問を抱えての進学でした。進学にあたり、「この年齢で今更大学院に進学してどうするのか」とかなり悩みました。しかし修了した今は、進学してよかったと思っています。地域活動の体験や、実習で自身の実践を振り返ることで視野が広がったこと、恩師との出会いや支えてくれる仲間を得られたことは、大きな成果と感じています。気がつけばあっという間の2年間でした。
“It’s never too late to start.(始めるのに遅すぎることはない)” “タイミングには意味があり、人それぞれ違う”
これらの恩師の言葉は、とても励みになりました。遅い進学でしたが、今の年齢だからこそ学べたことがあり、とても充実し意味のある2年間でした。これからは、この大学院での経験を臨床で活かしていきたいと思っています。
修了生 研究テーマ一覧
「就労中の精神障害者の生活構築 ―就労の意味に焦点を当てて―]
「統合失調症をもつ人の母親が抱く希望とその変化」
「精神科訪問看護師ががんを合併した
統合失調症の利用者に対して看護を行う際に体験する‘ゆらぎ’」
「救命救急センターに入院中の自殺未遂患者のケアニーズ~マステリーに焦点をあてて~」
「精神疾患患者を対象にしたコンコーダンス・スキルを用いた退院支援プログラムの開発」
「隔離・拘束に倫理的ジレンマを抱いている精神科看護師への専門看護師による支援」
「対応の難しい思春期の患者に関わる精神科看護師の抱える陰性感情と看護師への効果的な支援」
「精神科退院前訪問で病棟看護師が抱く困難感とその要因」
「緩和ケア病棟で勤務する看護師がやりがいを感じる事柄」
「臨界期から寛解期前期にある統合失調症患者への看護ケアの特徴とその意味
ー精神科救急病棟における熟練看護師の看護実践の分析を通してー」
「精神科看護師が創り出す長期入院中の老年期統合失調症患者の
「人生の統合(Integrity)」を促す看護場面の分析」
「精神科急性期病棟で患者から言葉の暴力を受けた看護師の体験」
「重度の精神障害者を地域で支える看護実践
-包括型地域支援プログラム(ACT)の実践からみた一考察-」
「精神科看護師が行う看護介入としての『同伴散歩』のもつ意味
-臨界期から寛解期にある統合失調症患者への実践経験からの分析と考察-」